友がみな我より偉く見ゆる日

読書とか登山の記録とか

最近読んだ本 『モモ』ほか

いかがお過ごしですか。

私は入社するやいなや自宅待機になり,研修課題などをこなしながら暇しています。

外出も満足にできず,山にも行けず,重苦しい感じですが,本を読む時間とランニングの時間がたっぷり取れることだけは嬉しく思っています。最近はランナーにも風当たりが強くなってきている感じですが……。

どうも社会全体に鬱憤が溜まってきて,みんな強い言葉を使うようになりつつあるように感じます。色々思うところはあるけど優しくいきたいですね。

 

読んだ本をざっと書きます。

 

モモ

ミヒャエル・エンデの,時間泥棒のやつです。小学生の頃に読んで以来の再読でしたが,やっぱり素敵な作品でした。物質的な豊かさのために時間に追われて,精神的な豊かさを失ってはいけない,という教訓めいた童話でもありますが,モモと子供たちが船乗りごっこをして遊ぶ件とか,本筋以外の部分もとてもきれい。

子供に読んでほしいし,大人にも読んでほしいです。

 

モモ (岩波少年文庫(127))

モモ (岩波少年文庫(127))

 

 

 

なるほどデザイン

デザインの本。だいぶ前に買ってはいたものの,後回しになっていました。

「目で見て楽しむデザインの本」という副題の通り,この本自体がめくっているだけで楽しいようにデザインされていて,楽しく読めました。スライド作りとかでなんとなく意識していたことに裏付けをもらって嬉しくなったり,全く意識していなかったことがでてきてなるほどってなったり。

デザインについて知識がなくても,勉強になる本だと思います。

 

 

 

11人いる!

萩尾望都の名作SFマンガです。35年前の作品とは思えないくらい,わくわくさせられる設定のSFでした。ストーリーもきれいにまとまっていて,普通に面白かったです。

フロルベリチェリ・フロルの声に出して読みたい日本語感。『クドリャフカの順番』の中で,伊原がコスプレしてましたね,確か。

 

萩尾望都作品集〈13〉11人いる! (プチコミックス)

萩尾望都作品集〈13〉11人いる! (プチコミックス)

  • 作者:萩尾 望都
  • 発売日: 1978/05/10
  • メディア: コミック
 

 

木洩れ日に泳ぐ魚

恩田陸お得意の,会話と回想で話が進んでいく暗めのミステリー的なやつ。同じ部屋に住む男女2人が,お互いを人殺しとして疑いながら最後の夜に挑み,話していくうちに真相が明らかになっていく……みたいな感じです。

かなりよかったです。この人としては珍しく,終わり方がすごくきれいでした。謎解き的要素はありますが,あんまり本質じゃないですね。それよりも,一晩の会話の果てに2人がたどり着いた境地みたいなものが主題であるように感じました。

 

木洩れ日に泳ぐ魚 (文春文庫)

木洩れ日に泳ぐ魚 (文春文庫)

  • 作者:恩田 陸
  • 発売日: 2010/11/10
  • メディア: 文庫
 

 

 

消滅 VANISHING POINT

これも恩田陸ですが,こっちはイマイチでした。かなりイマイチ。

AIとか無理に出してSFっぽくしようとしたけど失敗してるような。恩田陸の作品は,日常に軸足を置いているものはだいたい好きですが,がっつりSFやファンタジーのやつはあんまり好きになれないことが多い気がします。

 

消滅 VANISHING POINT (上) (幻冬舎文庫)

消滅 VANISHING POINT (上) (幻冬舎文庫)

  • 作者:恩田 陸
  • 発売日: 2019/01/24
  • メディア: 文庫
 

 

 

科学オタがマイナスイオンの部署に異動しました

めっちゃ面白かったです。ここ最近のベスト。

本屋に寄ったときにタイトルに目を惹かれて,「くだらなそうだなー」と思いながらも箸休めにと思って買ったんですが,想像以上に良くて一気に読んじゃいました。

自分も,一応は科学好きとして生きてきて,工学修士を取って,これからメーカーで働いていこうという身なので,必要以上に感情移入して読んでしまった感じはあります。タイトルから想像されるほどポップな感じではなくて,科学への情熱とか,各分野を切り拓いていく科学者への憧れとか,そういうものに寄り添った,そういうものを呼び起こすような作品だったと思います。

ぜひ読んでみてほしいです。

 

 

 

木曜組曲

これも恩田陸。面白かったです。

6人の女による姦しい飲み会と,過去の秘密の暴き合いとが,不思議とバランスよく共存していて,なんとなく元気をもらえるような本でした。秘密とか事件とかは普通に暗いんだけど。

あと,『木洩れ日に泳ぐ魚』と同様,珍しくラストがきれいだなという印象です。恩田陸は広げ方がすごく上手で畳み方があんまりっていうイメージがあるんだけど,実際はそうでもないのかな?

 

木曜組曲: 〈新装版〉 (徳間文庫)

木曜組曲: 〈新装版〉 (徳間文庫)

  • 作者:陸, 恩田
  • 発売日: 2019/02/08
  • メディア: 文庫
 

 

 

半分の月がのぼる空

高校生の頃に途中までしか読んでいなかったことを思い出したので。

ですが,今回も途中までしか読めていません。なぜなら,全6巻のうち4巻までしか持っていないから……。

正確には,全部持ってはいるんです。ただ,電撃文庫版(全6巻)を1巻から4巻まで,文春文庫版(全4巻)を3巻から4巻までと,なぜかレーベルを跨いでるんです。で,電撃文庫版と文春文庫版では微妙に内容が違う(文春文庫版のほうが新しくてヒロインの方言などを中心に書き直されているらしい)ことを最近知ったので,文春版を読む気がしないと。電撃版の5,6巻を探しているんですが,なかなか見つかりません。

 

半分の月がのぼる空―looking up at the half‐moon (電撃文庫)
 

 

 

BLEACH

ここからはマンガです。

ジャンプ+で48巻まで無料だったので読んでみたんですが,めちゃくちゃ面白かったです。というかかっこいい。かっこよければいいんだよ的な強い気持ちを感じる。

ネットで見たことあるコマとかセリフがいっぱいあった。

 

Dr.STONE

これもジャンプ+。3巻までしか無料で読めなかったので,そこから先は課金して読みました。

完全に科学版のアイシールド21。セリフ回しとかがモロ。同じ原作者ですからね。

簡単に言うと,文明が滅んだあとの世界に生き残った天才が,科学の力で人類の復活と文明の再興を目指す,というストーリーなんですが,セリフも展開も全部熱い。震えます。

何度も言うけど,アイシールドが好きだった人は絶対好きだと思うので読んでみてください。

 

その他

トニカクカワイイの新刊を買いました。相変わらずかわいかったです。

かぐや様の新刊も買いました。早坂が掘り下げられそうなので嬉しいです。

よふかしのうたの新刊も買いました。前の巻でちょっとダレそうな雰囲気を感じていましたが,この巻でストーリーが転がり始めた気がします。これから楽しみです。

五等分の花嫁の最終巻も買いました。好きなタイプのエンディングじゃないけど,納得感はありました。最終話付近で数年後に時間が飛んで,みんなが元気に活躍してる様子が描かれるの,よかったねよかったねって感じがするし作品は終わってもみんなの人生はこれからも続いていくんだねって思えてめちゃくちゃ好き(早口)。たぶん全人類好きだと思う。一花に幸せになってほしい……。でもみんなかわいい。風太郎も好きだよ。

小説は,今は図書館戦争シリーズの再読中。改めて読み返すとご都合主義全開だし痒いですね。でも大好き。

あと,小説やマンガの合間に,石川啄木の『一握の砂』を少しずつ読んでいます。

 

 

以上です。

最近,このブログに来てくれる人が増えているのですが,「限界しりとり」の記事にアクセスが集中しているので微妙な気持ちです。あれがこんなに読まれるとは思ってなかった。

あと,ブログタイトルを変えました。もう東大生じゃないので。しっくりくるものが思いつくまで,コロコロ変えると思います。