昨日の記事で紹介した「名刺代わりの小説 10 選」に,入れようか迷ったけど入れなかった本について,せっかくなので紹介したいと思います。順番は適当。
神様のパズル
物理学部の男子大学生と天才少女が「宇宙は作れるのか?」という問いに挑む邦 SF。
内容はあんまり覚えていないけど,自分が理系に進んだきっかけの(たくさんある中の)1 つだったように思います。
王とサーカス
米澤穂信。比較的最近読んで,普通に面白かったので。
儚い羊たちの祝宴
米澤穂信。最後のどんでん返しにこだわった作品。『満願』に連なる,ダークな感じのやつ。
涙香迷宮
最近読んでかなり面白かったやつ。本格ミステリとして素晴らしかったし,いろは歌がたくさん出てくるのも面白かった。影響された自分でも作ってみたりした。
涼宮ハルヒシリーズ
自分がラノベやアニメに興味を抱くようになったきっかけの作品。今でも大好きだし,今でも続きを待っています。せめて完結宣言してくれ。
太陽の塔
森見登美彦のデビュー作。個人的に,森見登美彦氏らしさが一番出ている作品だと思うのでとても好き。クソ大学生のしょうもない感じとラストのエモ。
アルジャーノンに花束を
言わずもがなの傑作 SF。知的障害を持つ男性が,医学的治療によって卓越した知性を獲得していく話で,文体の変化で知性の向上を表現しているという点だけでも読む価値があると思う。ラストが美しい。
夏への扉
これも有名な SF。冒頭が美しい。SF 要素はやや薄めで,SF 的舞台装置を使ったロマン小説って感じだった気がする。猫好きは読んだほうがいいと思います。
火星の人
火星に 1 人で取り残された宇宙飛行士が,生存のために奮闘する話。『オデッセイ』として映画化もされた。作者がバカ賢いので,本当に火星で 1 人で生きていけそうな気がしてくる。非常に科学的だけど,陽気な雰囲気なので読みやすい。
とらドラ!
ハルヒの次くらいに有名なラノベ。テンプレツンデレヒロインとのテンプレラブコメに見えるけど,各キャラの心理に対する掘り下げがかなりしっかりされているので,その枠に収まらない恋愛小説になっていると思う。大河も実乃梨も亜美も好き。
あしたはひとりにしてくれ
『とらドラ!』の竹宮ゆゆこによる一般向け作品の中で一番好きなやつ。竹宮ゆゆこには珍しく,恋愛というよりも家族愛がテーマの作品。『お前のすべてが燃え上がる』や『応えろ生きてる星』も面白かった。
三月は深き紅の縁を
恩田陸っぽい恩田陸。本全体の構成がキモになっている作品で,最終的に現実と非現実がごっちゃになる。後述の『麦の海に沈む果実』とセットで扱うべきだと思ったので,10 選からは除外。
麦の海に沈む果実
『三月は深き紅の淵を』の第 4 章の中で断片的に挿入される話を実際に膨らませて 1 つの物語にしたもの。贅沢な世界観にどっぷり浸かることができて,この本単独でもかなり好き。『三月』とセットで読むと,この物語の意味が少し見える気がする。
美丘
石田衣良。病気の女の子が主人公の恋愛小説だったと思う。中学生か高校生の頃に読んでいたく感動した。クロイツフェルト・ヤコブ病という病名をこの本で覚えた。『池袋ウエストゲートパーク』,『秋葉原@DEEP』,『4TEEN』あたりも好きだったと思う。
だれも知らない小さな国
コロボックル物語シリーズの 1 作目。最初期に読んだ小説の 1 つだと思う。読み終わったあと,本当に自分のまわりをコロボックルたちが跳び回っているような錯覚を覚えたことが印象に残っている。実在を信じたくなるような素敵な物語。子供ができたら絶対に読ませたい。
きりがないのでこれくらいにします。
おわりに
昨日公開したのが,このブログを開設してから 100 個目の記事でした。
この記事は 101 個目です。
今後もほそぼそと更新していくと思うので,よろしくお願いします。