本と山と東大生(ぼく)

理系東大院生の読書日記とそのほかいろいろ

SF

手を出そう出そうと思ってなかなか踏み込めないジャンル、それがSF。なぜならハヤカワ文庫は高いから。

そもそも、名作と呼ばれるSFは多くは海外産なので値段が高めになる。だけど、ハヤカワは海外作家の作品じゃなくても若干高い気がする。気のせいだろうか。文庫のサイズも微妙に大きいし。なぜかちょっとだけ背が高いせいで、ハヤカワ文庫は普通の文庫本用ブックカバーに入らないので若干面倒だ。

あと、SFはなかなかブックオフに置いていない。もちろん多少はあるんだけど、読みたい本が見つかることは少ない気がする。でもこれは、「SF読む人は硬派だからブックオフに売ったりしないんだなァ〜」って思えるので嫌いじゃない。

 

そんなSFに、去年くらいからちょっとずつ手を出し始めた。読んだタイトルをここに備忘録的にまとめておこうと思う。

超余談だが、「ずつ」を「づつ」と書くのはとても嫌い。「ず」「づ」にまつわる誤用は全部嫌い。すげえ頭悪そう。SNSとかで「少しづつ」とか「きずく(気付く)」とか書かれている投稿を見ると、それだけでその人の評価が三割くらい下がる。

現代の日本語では、「ZU」音は基本的に「ず」と書きます。ただ、「つづり(綴り)」などのように「つ」が2つ続いて2音目が濁った場合か、「おこづかい(お小遣い)」のようにもともと「つ」で始まる言葉の頭に何かついてできた言葉の場合のみ、「づ」と表記されます。2番目のケースは、漢字で考えるとわかりやすいはず。

自分が完璧な日本語を使えている自信はないので、あんまりこういうことを声高に言うのもアレなんだけど。

と書いて少し不安になったので一応調べてみたら、文化庁的には「『ずつ』が正しいけど『づつ』でもまあいいよ」ということになっているそう。なので「づつ」も一応誤用ではないっぽいですが、見てて気持ち悪いのでやめてほしい。

 

完全に脱線した。ブログ記事は脱線するものと捉えているフシがある。

 

「幼年期の終わり」

たぶん人生で最初に読んだSF。中学生くらいの頃に読んだ。巨匠アーサー・C・クラークの代表作。地球に宇宙人が来る話なんだけど、その宇宙人とドンパチやったりするんじゃなくて普通に交易関係やらを築いて、そこからの話、だったはず。科学要素は(確か)薄くて、むしろ発想がすげえなと思った気がする。

 

「2001年宇宙の旅」

同じくアーサー・C・クラーク。「幼年期の終わり」が面白かったので読んでみたら拍子抜けした。こっちのほうが多くの人が想像するSFっぽい感じはする。タイトルどおり宇宙船で旅する話だったけど、内容はほとんど覚えてない。なんかどうでもいい話だなあという印象だけ覚えている。あと、HALという名前のコンピュータも覚えている。

 

「都市と星」

これもクラーク。でもマジで全く内容を覚えていない。「2001年」よりははるかに面白かったのは確か。でも内容を覚えていない。もう一度読むべきか。ここまでは中学生。

 

「星を継ぐもの」

父親に勧められて読んだ。未だにSFのオールタイムベストに名前が上がる作品らしい。これはすごかった。月面から出土した一体の白骨死体からどんどん調査が進んでいって、最終的にとんでもない結論に至る。その発想にも脱帽だし、結論に至るまでの科学的考察もミステリーじみててドキドキする。思想的にも深い。続きがあるんだけど、それはまだ読んでない。

 

「火星の人」

ここまでの中ではぶっちぎりに新しい作品で、映画「オデッセイ」の原作。ブックオフの閉店90%オフセールで見つけて買った。「オデッセイ」も見たけど、原作のほうがより面白い。ある意味、最高にサイエンス・フィクション。火星に取り残された男がどうやって生き延びるかをとことん描いただけだけど、緻密に科学的でワクワクさせられる。作者の頭が良すぎる。

 

「虐殺器官」

伊藤計劃。初めての日本人作家SF。だけど、めっちゃ翻訳SFっぽい文章な気がした。一方、内容はあんまりSFっぽくはない。全く科学的ではないし、SFっぽく書いたサスペンスって感じの印象を受けた。これも細かいストーリーは覚えてないけど、伊藤計劃の作品はもっと読んでみたいなと思ったからそこそこ面白かったはず。でも伊藤計劃は寡作にして夭逝されていた。悲しみ。

 

「南極点のピアピア動画」

これも和製。ある意味「虐殺器官」とは真逆な印象。結構ガチガチに科学的に宇宙へのアプローチを描こうとしているけど、語り口は軽妙、みたいな。90%オフセールで10円だったのと、変な表紙・タイトルに惹かれて買ったんだけど、想像以上によかった。人におすすめできる作品。

 

「夏への扉」

ハインラインの代表作で超有名タイトル。さくさく読めて面白かった。読後感が爽やかでよい。深い考察とか、議題を提示するとかそういうのはあんまりなく、エンタメとして超高レベルだなという感じ。猫が活躍するのもポイント高い。冒頭の3ページくらいがめちゃくちゃ美しいと思う。

 

「火星年代記」

レイ・ブラッドベリ。タイトルどおり、人類の火星における開拓〜発展の歴史を記した本。めちゃくちゃ詩的で、描かれる世界が大変に美しい。オムニバス形式というか、時系列に沿った短編がたくさん並んでいる感じで、全体を通じたストーリーもあるにはあるけどそれと関連しない短編のほうが美しい世界を堪能できる気がしてよい。

 

「アルジャーノンに花束を」

SFとしては結構珍しいジャンルな気がする。宇宙も時間旅行も能力も出てこない。知的障害者の青年が手術によって高い知能を手に入れる話。ずっと賢くなりたかった青年が知能を手に入れ、幸せになったはずなのにどんどん人間が信じられなくなっていく。ラストはかなり胸にくる。これはすげえなと素直に思った。そして、翻訳もすごい。青年の手記という形を取っているので、青年の書く文章を通じて知能が上がっていく過程が描かれるんだけど、これを英語から日本語に訳したと考えるとすごいしか言えない。序盤ちょっと読み進めにくいけど、これ読まないやつは損してるよ。

 

以上。

ほかにもグレッグ・イーガンとかフィリップ・K・ディックとか読んでみたい。あと「銀河帝国の興亡」も。それから「華氏451度」も。

 

「バーナード嬢曰く。」っていうマンガにSFオタクの少女が出てきて、SFへの熱烈な愛を語ってくれるのでSFが読みたくなる。彼女のおすすめも攻めてみたい。

 

もし他に面白いのがあるなら誰かおすすめを教えてほしい。

 

久々の更新だったけど、PCの調子が悪くて時間がかかってしまった。カッコいいってだけの理由でubuntu系のマイナーディストリビューションを使ってるんだけど不安定だから考えなおしたほうがいいかもしれない。