週末、静岡に行っていたため間が空いた。
「虚無への供物」の感想の続きは書きません。読み終わって時間が経ち、新しい本も読んだので、書きたかったことを忘れてしまった。
今回は、「オレたちバブル入行組」。重かった「虚無への供物」を読み終え、軽く読めるものがいいと思ったので、しばらく積んだままになっていたこの本にした。
大ヒットしたドラマ「半沢直樹」の原作で、今をときめく池井戸潤の作品。ド直球のエンタメ小説という印象を受けた。ストーリーはドラマとはちょこちょこ違うと思うけれど、半沢直樹がムカつく敵をやり込めていく基本筋は同じ。気が強く、曲がったことが嫌いで、弁舌のたつ半沢が嫌味な上司や狡猾な経営者を切り捨てていく様は痛快だ。
特に中身はないけれど、シンプルに楽しめた。ただまあ、上司やらの嫌味に対する半沢の切り返しがキモで、それ以外は大したことはないなという感じもする。題材こそちょっと変わっているけれど、基本的には王道の勧善懲悪モノだし、キャラクターも平凡な感じだし、ご都合主義感は否めないし。
とはいえ、「普段虐げられている主人公がやり返す」というだけで面白い話を書けるのはすごいんだろう。王道だけあって色んな層にウケそうだ。
実際に登場人物くらいの年齢になって同じような立場についたとき、この本を読んでどう感じるのかは少し興味がある。自分に重ねてスカッとするのか、「こんなの小説の中だけだよ」と冷笑的になるのか。
こんな垂れ流し的な読書ブログ、誰か読むのかね。