友がみな我より偉く見ゆる日

読書とか登山の記録とか

一人旅のすゝめ -日光

先日、発表が終わって一段落したので、この3連休の一部を使って、一人旅に行ってきました。行き先は日光。男体山に登るのが目的でした。

ガリガリ発表準備してる間にどうしても山に行きたくなり、近場で行けそうな男体山に行くことを水曜日くらいに決めました。急な計画だったのもあり、今回は一人旅。

というか、一人旅って結構好きなんです。別に友達がいないってわけじゃないよ。

 

土曜朝、9時半に出発。本当はもう少し早く出発したかったんだけど、寝坊とか寝坊とかでバタバタしてこの時間に。スケジュールに縛られないのは一人旅のいいところです。寝坊しても誰も怒らないし。

 

池袋から特急スペーシアに乗って東武日光へ。特急は速いので最高です。

伊藤計劃の『ハーモニー』を読んでいましたが、いつの間にかうつらうつら。あっという間に日光に到着しました。

 

東武日光からは男体山の登山口がある二荒山神社中宮祠までバス移動。世界遺産の社寺やら有名な滝やらに向かう人々を横目に、1時間くらいバスに揺られていきます。観光スポットを全スルーして山に向かうことに、意味不明な満足感を覚えます。キモ。

 

二荒山神社中宮祠に到着すると、雨が降り始めて不穏な感じ。イヤだなあ、まあ登るんだけど、と登山口を探すと、神社の中にある様子でした。入山料500円と書かれた看板。仕方なく受付を済ませようとしたところ、

「すいません、男体山の入山は午前中までとなっております」

は?

どこにもそんなこと書いてなかったんだけど?

と思って慌てて調べてみたら、二荒山神社の公式ホームページには記載がありました。

www.futarasan.jp

でもヤマケイオンラインとかには書いてなかったんだもん…。

男体山に入山できるのは午前6時〜12時の間なので、登る人は注意してください。

とはいえ、実際には登って下りてくるのに6,7時間はかかるようなので、普通は午前中に入山するので問題にはならないでしょう。僕は走って登るつもりだったので、所要時間を短く見積もっていたのが裏目に出ました。まあ、早起きを渋っただけなんですけど。

 

さて困ってしまいました。計画らしい計画といえば、男体山に登って夜はキャンプ場に泊まることだけだったので、1つ目が実行不能になってしまうともう寝るしかありません。でもまだ14時。わざわざ日光まで来たのに…。

割と途方に暮れて雨の中で一人でブチギレてました。

これは一人旅の悪いところ。人と話せないので、一人でイライラするしかありません。

しかし、キレてても仕方ないし、今更帰るわけにもいかないので、男体山の西に広がる戦場ヶ原に行ってみることにしました。ガハラさん。

これは一人旅の良いところ。さくっと適当に計画変更できます。

 

二荒山神社から中禅寺湖沿いに走ること5キロくらい、竜頭の滝へ。荷物がめちゃくちゃ重い。テントや寝袋の宿泊道具のほか、無駄にタブレットやら本3冊やら持ってきていたので、全部で10kgくらいはあったかもしれません。肩が痛いのなんの。

竜頭の滝。

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たぶんこの写真は滝本体じゃないけど。

当たり前ですが、滝があるってことは急な坂があるってことなんですよね。クソ重い荷物を背負った身には辛い。

ひいひい言いながら階段を駆け登って、戦場ヶ原へ繋がるハイキングコースに。

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道と川が平行に続いています。いい雰囲気。

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きれいな川。川辺でタバコを吸ってるおじさん方がいて「もったいないなぁ」と思いましたが、くつろぎ方は人それぞれですよね。

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道の周りはこんな感じで平らな林が広がっています。萌える。

この辺の写真の画質が微妙なのは、JellyProのしょっぱいカメラで撮ってるからです。

 

www.i-think-i-can.net

 

JellyProはコレ。買ってから4ヶ月くらい経ったけど、まだちゃんと使ってます。サブ機としてはちっちゃくて便利。

 

で、モリモリ走って、戦場ヶ原に到着。

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こんな感じのところです。開けていて気持ちいい。

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登るはずだった男体山。なぜか写真がすごく暗いけど、この頃にはすっかり晴れていていい眺めでした。

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湿原の中に木製の遊歩道。絵になります。その上を走り回る僕。不審。

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この写真、すごく良くないですか?こういう、道が画面の奥に向かって消えていくような風景ってなんかエモいですよね。

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登るはずだった男体山。手前のちいさい花々がかわいらしい。

バリバリ走って戦場ヶ原を抜け、その西にある小田代原へ。戦場ヶ原のお隣にある湿原です。この頃になると、荷物の重さにもだいぶ慣れてきました。

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シカの食害が深刻だと看板に書かれていましたが、きれいな草原です。大好き。

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植生があんまり日本っぽくないように感じます。だいたいシラカバのせい。北欧っぽい(洋風のきれいなものはだいたい北欧っぽく見える)。

 

小田代原を抜け、どうしても山に登りたかったので高山へ。比高300mくらいの小さな山ですが、ぜいたくは言えません。とにかく坂を登ることと下ることが重要。

位置関係はこんな感じ。

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「現在地」はこの文章で言う現在地じゃありません。結構あとに撮った写真なので。

高山をゴリゴリ登る。走って登る。圧倒的に生きてるって感じがする。登りながらニヤニヤしてしまう。キモ。

小さいながらも走りやすくて雰囲気もいい山でした。しかし、登山道がわかりにくくなっている場所が所々にあったので、山に慣れていない人は注意が必要かもしれません。

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頂上!おらァ!

頂上なのにあるのは看板1つだけ。景色も何も見えません。でも、誰もいない頂上を独り占めできたのでよし。というか、この山にいる間に誰にも会いませんでした。この時間、高山は僕のためだけのものでした。最高。

ちょっと休憩して、下りへ。もう18時近いので、のんびりしている時間はありません。

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なんかこの写真、下が切れてるんですが。怖い。

足が限界に近づいてきましたが、ゴリゴリ下る。下りは足への負担が大きくてなかなか辛いものがあります。でもまあ頑張ったので、コースタイムが登り40分下り55分のところを、登り15分下り30分でこなせました。どや。

 

あとは竜頭の滝近くまで走って戻り、菖蒲ヶ浜キャンプ場へ。

www.shoubugahama.co.jp

キャンプ場は1000円で泊まれるので神。

中禅寺湖畔にあるキャンプ場で、実にいいところでした。

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夜はカップ麺とプレミアムモルツで優勝しました。貧民なのでランタン的なものを持っておらず、夜の写真はありません。

星がとにかくきれいでした。スマホとかに目をやると瞳孔が縮んで星が見えなくなり、しばらく空を眺めているとだんだん目が慣れて星がたくさん見えてくる。そんなのがなんだか楽しい。

明かりがないので本を読むこともほとんどできず(なんで3冊も持ってきたんだ…)、寝転がって星を見ているうちにいつの間にか眠っていました。いい気分。

一人っきりでゆっくりする時間も必要ですよね。心が安らぐ。

 

翌朝。

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ユートピア。

 

日曜日は予定があったので、旅はこれで終わり。あー楽しかった。

 

一人旅はいいぞって話でした。おわり。