本と山と東大生

理系東大院生の読書日記とそのほかいろいろ

リードされながら時間を稼いだサッカー日本代表の是非

お久しぶりです。

サッカーワールドカップのグループステージが終わりましたね。敗退確実と思われた日本でしたが、様々な要素に救われて決勝トーナメントに進出しました。素直に嬉しいです。内容も、2戦目のセネガル戦までは良かったと思います。

今回は、3戦目(グループステージ最終節)のポーランド戦での日本の戦略について書きます。

 

もろもろの概要

物議を醸しているのは、試合終盤に、リードされている日本があからさまな時間稼ぎに徹したことです。後半13分の失点で0-1とリードされたあ日本は、乾を投入するなど攻撃の姿勢を見せましたが得点には至らず、グループステージ敗退の危機に瀕していました。同グループのコロンビア対セネガルは0-0の同点。両試合ともこのまま終了すれば、日本の敗退が決まります。

しかし、後半30分ごろにコロンビアが先制。暫定でグループ首位に立ちます。セネガルと日本はともに勝点4、得失点差も総得点も直接対決の結果も互角となりましたが、フェアプレーポイント(受けたイエローカードの数)の差で日本が2位に浮上しました。

それを受け、日本代表の西野監督は武藤に代えて長谷部を投入。ボールをキープし、時間を稼ぐことで、失点とイエローカードを防ぎ、セネガルに対する僅差のリードを守ろうとしたのでした。試合終了までの約15分、のらりくらりとパス回しを続ける日本。すでに敗退が決まっているポーランドは無理に攻めてくることもなく、日本対ポーランドはそのまま0-1で終了。コロンビア対セネガルも1-0で終了したため、日本のグループステージ2位通過が決定しました。

しかし、別試合の結果に命運を託して自ら負けを選択した西野監督の采配には、日本のみならず世界中に賛否両論を巻き起こしたのでした。

 

否定派の意見

多くは、「スポーツマンとして恥ずべきである」「フェアじゃない」と言った主張のようです。ルールには反していなくても、倫理的にダメだろう、ということですね。フェアプレーポイントによって勝ち上がったことを皮肉る向きもあります。

 

肯定派の意見

「結果として勝ち上がったんだから良い」「見事な戦術」というような声を聞きます。スポーツの大会である以上、最大の目的は1つでも上の順位を獲得することですから、そのための選択として間違っていない、尊重されるべきだ、ということでしょう。

 

僕の意見

個人的には、「スポーツマンとして」というような理由での批判はやや感情的すぎるように思います。そもそもスポーツマンシップというのが曖昧で主観的なものですから。僕自信は、「ルールを守ること」と「不当に利益を得ないこと」がスポーツマンシップであると考えています。後者はふわっとしていますが、ケガをした選手がいたらボールを外に出してプレーを止めることなんかが具体的表現だと思っています。自転車ロードレースにおける、他チームのメカトラ中にアタックをかけない紳士協定なんかもそうです。

今回の例では、当然ルールは破られていませんし、日本が不当に利益を得たということもありません。ただパスを回していただけですから。したがって、スポーツマンシップに反していないと(個人的には)考えています。

 

一方で、「勝ち上がったからいい」と言って褒めるのも、あまりに結果論ではないかと感じます。セネガルが1点でも取っていたら敗退していたんです。もちろん、肯定派はそれを込みで博打に勝った西野監督を賞賛しているんだと思いますが、僕にはそうは思えません。失点や警告のリスクを嫌うのは当然ですが、それをできる限り抑えた上で、あくまで得点を獲りに行くべきだったと思います。単純に、そちらのほうが勝ち筋が広かったはずです。もしポーランドが追加点を狙ってきたら、もう1点くらい獲られていた可能性も十分あります。

 

まとめると、

選択肢としては存在する戦略だったと思うけれど、勝ち上がるためにベストの戦略だったとはとても思えない

ということです。

 

要するに

フェアプレーポイントとかいう胡散臭いの、やめない?

勝点、得失点差、総得点、直接対決の結果までで決まらなかったら抽選でいいじゃん。