東大生の読書記録

理系東大院生の読書日記とそのほかいろいろ

電子書籍について思うこと

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初めに、僕はアンチ電子書籍です。紙の本至上主義と言ってもいいです。

特に高校生くらいまではそれが顕著で、電子書籍なんて認めねえって感じでした。

 そんな僕も、ちょっとだけ電子書籍にも触れるようになりました。が、それでも紙の本のほうがずっと優れていると思います。その理由を書きます。

 

自分にとっての、電子書籍を利用する理由

一昨年くらいにkindleのfireタブレットを購入したことをきっかけに、本当に少しだけタブレットで本を読むようになりました。その理由は、

①無料だから

これだけです。ナンバリングしたけど1個だけだったわ。

 

タブレット上で無料で本を読む方法は(僕にとっては)2つあります。

①青空文庫

②Amazonのサービス

です。

青空文庫

著作権切れの本が無料で読めるサービスです。Amazonのkindleストアから簡単にダウンロードすることができます。『吾輩は猫である』『電気風呂の怪死事件』などをこれで読みました。

当然古い作品しかありませんが、ラインナップは豊富で、今ではなかなか手に入れにくい本も容易に手にできます。『黒死館殺人事件』とか。

Amazonサービス

自分はAmazonのprime会員になっているので、prime readingというやつでいくつかの本を無料で読むことが出来ます。『体育館の殺人』はこれで読みました。あと、1ヶ月に1冊だけ無料で読めるタイプのなんかもあったはずです。

kindle unlimitedという月額読み放題のサービスもあります。僕は電子書籍をヘビーに使うつもりがないので登録していませんでしたが、初月無料だったのでこの間使い始めてみました。雑誌のバックナンバーが読めるのはいいですね。

prime会員は何かと便利なので、電子書籍とは無関係に入っておくといいと思います。primeビデオがすげえ。

 

電子書籍の長所

紙の本信者とはいえ、電子書籍にも長所があるのは認めざるを得ないところです。

スペースをとらない

よく言われるやつですね。なんせタブレット端末一台に膨大な(どれくらいかは知らない)数の本を保存できますから。タブレットさえ持っていればいいので室内のスペースがとられません。旅行に持っていくのにも便利です。

とはいえ、個人的には本やマンガが本棚に並んでたり机の上に積まれていたりするのを見るのも好きなので、電子書籍は情緒がないなと感じます。旅行も本を持っていくとワクワクするし、読むのが遅いのもあってせいぜい3冊くらい持っていけばいいので大した荷物になりません(主観)。よっぽど長期の旅行なら別ですけど。

購入が容易

これは結構デカい気がします。紙の本は基本的に本屋に足を運ばないと買えず、なんなら本屋にないことも結構あったりするのに対し、電子書籍ならぺっと検索してぱっと買えば即読めます。一歩も動く必要もないしあちこち探す必要もありません。超便利。

とはいえ、いわゆる読書家と言われる人種は本を選ぶ過程も楽しむ人が多いので、そういう人にとっては味気ないものと言えます。特に、「なんとなくブラブラしているうちに思いもしなかった本に出会う」という体験はできません。読書が趣味な人は、本屋で買う予定のなかった本を衝動買いしてしまった経験、ありますよね?検索して買う以上、電子書籍ではそういう偶然な出会いはできなさそうです。

デジタルな読書補助

洋書の電子書籍だと、難しい単語の下に和訳を出してくれる機能がついていたりします。こういう機能は電子書籍ならではですね。紙の本には到底真似はできません。他にどういう機能があるのか、あんまり知りませんが。

安い

印刷コストがない分なのか、基本的に電子書籍のほうが紙の本より若干安いはずです。そしてそれ以上に、前述したような無料や定額で読めるサービスが充実しています。

僕はAmazon関連のサービスをよく使っていますが、他にも楽天とかdマガジンとかに定額読み放題があるみたいですね。小説などの文芸書はまだラインナップが貧弱な印象ですが、雑誌はかなり充実しているようです。雑誌にはもともと定期購読という制度がありますし、定額読み放題との相性はいいのかもしれません。

濡れ・汚れに強い

防水機能のある機器を使えば、多少濡れたりしても気にせず読めます。日に焼けたりもしないので、保管も楽ですね。

買った本を管理しやすい

こんなことも起こりません。

 

電子書籍の長所は、思いつくところではこんな感じでしょうか。

 

紙の本の長所

今度は、紙の本について考えます。紙の本って打つと4回に1回くらい「神の本」って変換してくるのがむかつきます。

ページ送り・戻りがしやすい

個人的に、電子書籍と比較したときに最も違いが出るのが、ページを前や後ろに行き来する時だと思います。

電子書籍におけるページめくりは、1枚めくるか、スライダーみたいなのを操作して一気に移動するか、ほぼこの2択です。

対して紙の本の場合、いくらでも好きなようにペラペラめくっていけます。「ちょっと前を読み直したい」「あれ、こんなこと前に書いてあったっけ」みたいなとき、内容を追いながらざーっとページを戻るのが非常に簡単です。また、物理的に厚みを持つために、「この辺にこんなことが書いてあった」というような、本の中での相対位置と内容を関連付けて覚えやすいようにも思います。

充電がいらない

当たり前だけど結構大きいポイントに思えます。スマホやタブレットなどの電子機器は便利だけど、最近は充電しなきゃいけないものが多すぎて大変ですから。十分に充電していても、出先で充電が切れることもあります。

本くらい、バッテリーを気にせず読みたいものです。

 

……。

これ以上、紙の本の長所が思いつきません。困ったな。

そりゃ、実際的なところを考えれば、紙なんてかさばるし濡れるし汚れるし破れるし無駄にコストはかかるし買うのも手間だし、電子書籍に比べれば圧倒的に不便です。

ということで、

 

紙の本の好きなところ

客観的に実際的にメリットデメリットを考えれば、どう考えても紙の本はデメリットが勝ちます。

でも、そういうのじゃ測れない良さがあるんだよ!!

紙の手触り

表紙があって背表紙があって裏表紙があって天と地があって小口があってカバーがあってたまに帯もあって本なんだよ!

ちょっとざらざらしたぺらい紙をめくっていく感覚がないと、本を読んでる気がしねえ。多少汚れたりしてもいいんだよ。

紙のにおい

本がいっぱい並んでると、得も言われぬにおいがするじゃん?あれって、「本のにおい」「紙のにおい」としか表現できないけど、大好き。ひっそりした店構えの古本屋のにおいとか最高。

本屋をブラブラできること

さっきも書いたけど、ふらっと本屋に入ってなんとなーく棚や平積みを見てるうちになんとなーく1冊の本を手に取ってなんとなーく買っちゃって、っていうのがいいんだよ。そうやって偶然出会った本が面白いとすごく嬉しい。電子書籍は検索ができる?買うのが簡単?すーっ(息を吸う)ペッ!(唾を吐く)

部屋に本が揃っていく感覚

ちょっとずつ本棚が埋まっていくのとか、シリーズものが段々揃うのとか、いいじゃん。出版社別に並べると見た目にもきれいになったりして。読んでる本とか読みたい本とかが出しっぱなしになって積まれているのもよい。本棚を眺めて「次はどれを読もうかなー」ってやるのもをかし。

貸し借りしやすい

思ったよりまともな長所がまだ出てきた。友達同士で本を薦めあったり、好きな子と本を貸し借りしたり、めっちゃよくない?(語彙力)

古本になる

古本がいいんだよ、古本が。最終ページに鉛筆で値段が書いてある本に萌える。めちゃくちゃ萌える。ブックオフのシール、あいつはダメだよ。便利だからしょっちゅう行くけども。

電子書籍は古本として売れるんですか?え?データは劣化しない?劣化するのがいいんだろバーカ!

 

というわけで、紙の本の圧倒的な優位性が証明されましたね。

 

電子書籍のこれから

ここまで書いてきた通り、「紙の本の良さ」って、主観的で趣味的で情緒的なものばかりです。若干変態的かもしれない。

ただ、こういう部分を大事にしている人が一定数いるのも事実のはず。上に書いたようなことも、読書好きの人にはきっとわかってもらえるはずです。だからこそ、不便な紙の本がまだまだ主流でいられるんでしょう。

とはいえ、便利さという観点で言えば、電子書籍に軍配が上がるのもまた事実。定額読み放題などのサービスももっと充実していくでしょうし、本のラインナップもどんどん増えていくでしょう。電子書籍市場が拡大していくことは間違いないように思えます。

思うに、

・本をたまにしか読まない

・文芸書よりも実用書や雑誌を多く読む

というタイプの人は電子書籍への移行が進むのではないでしょうか。紙への執着が薄いと思われる人、電子書籍のメリットを大きく享受できる人です。

その一方、いわゆる読書家的な人々は、紙の本を捨てたがらないはず。しかしそういった人のほうがおそらく少数派でしょうから、紙の本は消えないまでも規模としては縮小に向かうと思われます。

そうなると、電子書籍はよりサービスを充実させ、廉価な大量生産品としての立ち場を強め、紙の書籍はやや値段を上昇させ、人を選ぶ嗜好品としての存在に変わっていくのではないでしょうか。

 

 

以上です。

「紙の本最高!電子書籍はクソ!」みたいなことを適当に書いて終わろうとしたのに、思いのほか長くなっちゃいました。

僕はこれからも紙の本を捨てる気はありません。