本と山と東大生

理系東大院生の読書日記とそのほかいろいろ

中二病でも恋がしたい!

今回はアニメの感想。最近のアニメでもないし今更感すごいけど、Amazonプライムビデオでタダだったので観てみた。

最近、アニメに限らずテレビ番組の曜日・時間を覚えて毎週チェックするという機能が失われてしまった。不規則な生活のせいか、無気力な生活のせいか。そのため、アニメはもっぱらプライムビデオでばかり観ている。文明への敗北という感じがする。

 

一瞬で脱線してしまった。

以下、ネタバレを含む可能性があります。

 

1.はじめに

「中二病でも恋がしたい!」は2012年に第1期、2014年に第2期が放送された。2000年代くらいに流行った、「普通を自称する主人公が変わった女の子と出会って活動実態のない謎の部活を作ってダラダラ過ごす」系の流れをくむ正統派ラノベアニメという感じ。こういう系統のは最近ずいぶん減った気がする。

このアニメにおける「謎部」のファクターはもちろん「中二病」である。部の名前は、「極東魔術昼寝結社の夏」。中二病に関わるキャラクターが集まり、ドタバタするという感じだ。

ストーリーらしきストーリーはあんまり存在しない。基本的に、1期は主人公とヒロインがくっつくまでの話、2期は2人がいちゃつくだけの話と考えて間違いない。

 

2.キャラクター

主人公は元・中二病患者で中二病への理解を示しつつ恥ずかしいものと捉える男の子、ヒロインは現・中二病患者でかつての主人公に憧れる女の子という組み合わせ。男の子の名前は富樫勇太、女の子の名前は小鳥遊六花。

2人の他に、「極東魔術結社」の部員が3人。勇太と同じく元中二病で高校デビューした丹生谷森夏、現中二病で六花をマスターと仰ぐ凸守早苗、中二病とは縁がないけど昼寝部を作りたかったから相乗りした五月七日くみん。

他に主要なキャラクターは、六花の姉の小鳥遊十花、勇太のクラスメイトでお調子者の一色、2期から登場するかつての勇太の中二病仲間である七宮智音、くらい。

ここまで書いて、どいつもこいつも一発で変換できない名前ばかりでイライラしてきた。わざとなんだろうけど、主人公以外は変わった名前ばかりである。小鳥遊(たかなし)はマイナー界のメジャーって感じだけど、丹生谷(にぶたに)や凸守(でこもり)や五月七日(つゆり)なんてまず初見じゃ読めない。四月一日(わたぬき)さんは四月一日に着物から綿を抜くのが由来だったと思うけど、「五月七日=つゆり」はなんだろう。梅雨入りかな?

と思って調べたら合ってた。というより、「栗の花が落ちる頃=梅雨入り」というところから「栗花落(つゆり)」という名字があり、それと関連して旧暦五月七日に栗花落祭りという雨乞い祭りが行われるため、「五月七日=つゆり」ということらしい。たぶん。

また脱線した。

2.1.小鳥遊六花

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自称「邪王心眼」の持ち主で、邪気眼系の中二病患者。 いつも眼帯をしている。勇太の住むマンションの上の部屋に越してきた。小さい。子供っぽい。ロリ系。ゴスロリっぽい服を好む。黒いものならだいたい好き。トマトが苦手。かわいい。意外とダイナマイトらしい。

いかにもオタクが好きそうなキャラだなあという感じ。もちろん俺も好き。オタクなので。

勇太に一途で健気で不器用なところがとてもよい。かわいい。このアニメは六花を愛でるためのものだと言っても過言ではない。

2.2. 富樫勇太

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例によって普通の男子。元中二病で序盤は六花の中二病っぷりにも若干拒否反応を示していたが、だんだん受け入れていく。自分自身は中二病だったことを恥ずかしい過去として封印しているが、他人の中二病には結構寛容。やんわり否定しながらもバカにはしないので、六花に慕われるように。家事が得意で女子力高め。たまに中二病が顔を出す。

中学時代は友達がいなかったため、高校では普通に過ごしてクラスに溶けこもうとしている、ということらしいが、「極東魔術結社」以外に友達らしい友達は一色くらいしかいないように見える。まあ、このテのアニメではよくあること。

ちゃんと好かれる理由のある主人公として描かれているので好感が持てる。自分から積極的に動くし、六花にもちゃんと向き合って一途。応援したくなる。

2.3. ほか

このペースで書いていくといつまで経っても終わらないので他のキャラは一旦省略。とりあえず、くみん先輩がすごいタイプ。

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3. ストーリー

1期は、前半が「極東魔術結社」を結成するまでの話で、後半は六花の中二病にまつわる話。前半は日常パートの延長みたいなもんで、毒にも薬にもならない内容。後半は、六花の中二病のルーツとか、それが何から自分を守るためのモノなのかとか、中二病は治さなきゃいけないのかとかに触れつつ、勇太と六花が仲を深めていく。本筋はこっちだろう。

六花が中二病になったのは、父親の死からの現実逃避がきっかけだったらしい。そのため、六花の家族は今の状況を結構心配している。というわけで、すったもんだを経て、勇太が六花を諭して中二病的行動をやめさせる。ここまではいい。なのに、結局最終話で手のひらを返し、「中二病でもいいじゃん!」的な感じで決着する。これがイマイチすっきりしない。

「中二病でも恋がしたい!」というタイトルな以上、「中二病でいいじゃん」決着なのは全然いいと思う。勇太が迷った末、手のひらを返したのもまあいい。でも、「家族が心配するから中二病は卒業しような」って流れだったくせに、六花の家族を蔑ろにしたまま投げっぱなしに終わったのがちょっと納得いかない。最後のナレーションでそれっぽいことを言って締めていたけど、これもなんだかなあという感じ。個人的には、ナレーションやらモノローグやらで明示的にテーマをしゃべっちゃう作品はチープだと感じます。

まあ、勇太と六花がくっつくためには、六花の中二病に寄り添っていく形が一番自然だと思うのでこの方向自体はよかったと思うんですが、もうちょい丁寧に締めてほしかったなあということです。

 

2期はほとんど全編を通じて勇太と六花がいちゃいちゃしてるだけ。一応、中学時代に勇太と深い仲だった七宮が出てきて三角関係するんだけど、勇太はあくまで六花一筋なので、七宮は六花を不安にさせたり嫉妬させたりするだけの役回りになってしまった。ふらふらする主人公より、しっかりしてていいけどね。

そういうわけで、2期は2人の「上級契約」までのあれやこれやを見てにやにやするためだけにあります。要するにキスですね。

いちゃいちゃ最高。

 

4. その他

六花がかわいくてくみん先輩がかわいくて丹生谷と凸守の絡みがかわいい。

七宮もかわいいけどちょっと騒がしすぎて俺のタイプじゃなかった。ピンクは淫乱。

一色は1期終盤では半ば「極東魔術結社」の一員として扱われていたのに、2期ではすっかり空気になってしまった。主人公のまわりが女の子ばっかりになるのは個人的にはあんまり好きじゃないので、残って欲しかった。

勇太の妹の樟葉もしっかり者でかわいい。

この作品の原作はラノベだけど、どうやら原作とアニメは全くの別物というくらいに内容が違うらしい。そもそも、原作には凸守とくみん先輩は登場しない。丹生谷はいるけど性格とか設定とかがかなり違う。したがって、構成員5人のうち2.5人が原作未登場の「極東魔術結社」もアニメオリジナル。代わりに、七宮ともう一人巫部(かんなぎ)という女子がメインキャラ扱いになってるそう。六花は勇太の上の部屋に住んではいないし、勇太は猫じゃなくて犬を飼ってる。これだけ違うと、確かに別物と考えたほうがよさそう。原作も読んでみたい。原作ファンはアニメ化されて怒ったんじゃないかな。

 

5. さらにその他

こういうアニメは、オタクアニメ特有の文法のようなものにある程度理解がある人じゃないと楽しめないな、とふと思った。

途中で書いたとおり、勇太は普通にクラスに溶けこもうとしているはずなのにクラス内での友人は一色しかいないし、丹生谷はしっかり者の世話焼きでクラスメイトからの人望が厚いという設定のはずだがそれらしい描写はあんまりない。「極東魔術昼寝結社の夏」なんていう意味のわからない部がなぜか正式に発足して部室までもらっている。勇太の家族は頻繁に(不自然に)家を空け、そのせいもあって勇太と六花は2期で同棲状態になる。

こういう部分に引っかかっちゃうと楽しめなくなってしまいそう。こういうご都合主義とか描写上の省略とかを、オタクアニメにはよくあることとして「あーはいはい」と流せるかどうか。まあ、流せない人はこんなアニメ観ないだろうけど。

 

6. 最後に

色々書いたけど、かなり面白く観れました。かわいい女の子といちゃいちゃが主役の、力を抜いて観られる作品だと思います。好みがわかれるとは思いますが、気になる人はぜひ。

今劇場版がやっているらしいですね。だからプライムビデオに来てたのかも。観に行こうかな。

 

当初の予定よりもかなり長くなってしまいました。本やマンガは「面白い」「面白くない」くらいでしか計らないのに、映像作品は分析的にというか色々考えることが多い気がします。なんでだろう。

「読書記録」というブログなのにアニメの感想が一番長い記事っていうのもどうかと思うので、そのうち力を入れて書評でも書いてみようかと思います。

たぶん思うだけだろうけど。

おわり。